Shino's Bar gotoPRIVATE ROOM マスターの部屋


26 Mar 2003 米国に守ってもらえば日本は安全なのか?

「米英のイラク侵攻は遺憾だが、日本がそれを支持するのはやむを得ない」とする論調がある。 曰く「日本は経済的にも軍事的にも米国が頼りなのだから。」 これは自国の安全のためには他国の人々の命はどうでも良いというとんでもない考えだが…。 そもそも米国に守って貰うことで日本は安全なのだろうか?

威勢の良い石原慎太郎氏(*)はさておき、 「イラクと同じように米国に北朝鮮をやっつけてもらおう。」と考える人がいるだろうか? そんなことが起きればミサイルの少なくとも何発かは日本にぶち込まれる。 もっとたいへんなのは韓国で、自国土が戦場となり悲惨な事態が起きることは目に見えている。 だから米国の軍事力は圧力として使うだけで、じっさいに軍事行動を行なうことは避けたい。

しかしこれは自分に都合の良いことだけを考えた願望に過ぎない。 じっさいに武力を行使するのかどうかの決定権はいまの韓国や日本には無い。 始めるか始めないかは米国だけが決められるのだ。 「衛星からの監視とCIAが得た情報によれば、いま北朝鮮は日本へ向けたミサイルの発射準備に着手した。これを先制攻撃することもできるが、どうしますか?」 と訊かれて、日本はどうやって事の真偽を確かめることができるのか?

自国の運命を自国で決められないという日本の状況はいまに始まったわけではない。 しかし今回の小泉首相による米英支持の表明は、今後国連や国際世論に訴えるという手段を自ら閉ざしたものである。いざというときになって日本はこう言われるであろう。 「それはあんたが選んだ道でしょう。」と。

(*) 石原慎太郎東京都知事はワシントン・ポスト紙のインタビューに答え、北朝鮮による日本人拉致事件について「テロ行為」との認識を示したうえで、日本は北朝鮮に対して「リベンジ(復讐)すべきだ」と答えた。 『国粋主義者が総理大臣の座に意欲』と題された記事。
On the issue of Japanese citizens kidnapped by North Koreans more than 20 years ago: "Why doesn't the Japanese government judge that abduction as terrorism? I think it is terrorism." What should be done? He answers in English: " Revenge."
- Nationalist Keeps Eye on Japan's Top Job - By Doug Struck
Washington Post Foreign Service, Monday, March 24, 2003; Page A09


22 Mar 2003 日本はこの横暴な米国にどこまでも付いて行かねばならないのだろうか?

この対イラク戦争は何のために行われているのだろう? フセインとテロリストとの関係を証拠付けることも、大量破壊兵器の隠匿(?)を証拠付けることもできずに(*1)、ブッシュはフセインの国外退去を要求する最後通告を勝手に突き付けた(*2)後に 攻撃を開始したのである。 それがどんな「独裁者」か「ならず者」だかは知らないがともかくも一国の元首の引退を他国が求め、 応じなければ武力で攻撃するという、そういうとんでもないことが行われているのが現在の姿だ。 っとも米国のこのようなやり方はこれが初めてではない(*3)

国際社会の多数がこの無法を指摘している(*4)中で、日本はどこまでも付いて行かねばならないのだろうか? 無理は分かっていても、日本は米国に守って貰わなければいけないから? しかし考えてみよう。もし日本が米国の気に入らない方向に動いたら、 米国はためらわずミサイルを今度は日本にぶち込むということにならないか? その時になって国際世論に訴えたとしても、もう誰も耳を貸さないだろう。 いま日本政府が選んでいる道はその道だ。

イラクの人々やアフガンの人々の立場を想像して反戦を唱えることはできる。 しかし私はこの国に住む人間として、 この国の政府が今回の米英などが始めた対イラク戦争を支持していることを恐れる。

(参考リンク)
正当性なき米国のイラク攻撃〜青山貞一さんのページ
米国こそテロの元凶〜西川 渉さんのページ
藤原紀香さんの日記 のほうが私よりもスカッと次のように書いている。

「これからは気に入らない相手には一方的に攻撃を仕掛けて、政権を転覆させて自分たちに都合のいい政府を作ることができる。その蛮行を私たちは黙ってみているしかないのでしょうか?」

なお、藤原紀香さんはアフガンの子供たちを支援する活動もされています。 藤原紀香アフガニスタン写真展「アフガンの子供たちの未来のために」